我が国では、１９６０年代～１９７０年代の高度成長期から、１９８０年代のバブル期を経て、大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済構造がもたらした廃棄物問題に対し、抜本的解決を図るため、施策は廃棄物の発生抑制・再生利用に重点が置かれるようになりました。
さらに、２０００年には、３Ｒ（発生抑制「リデュース」、再利用「リユース」、再生利用「リサイクル」）の実施と廃棄物の適正処分を推進するために、「循環型社会形成推進基本法」が制定されて以降、個別の廃棄物・リサイクル関係法律も相次いで整備され、２１世紀は「環境の世紀」と言われるようになりました。
しかしながら、国内におけるリデュース、リユースの取組みは、まだまだ遅れており、且つリサイクルについては、運用スキームが十分に整備されていないなど、課題は依然として存在しています。
また、２０１１年の東日本大震災による原子力発電所の事故から、我が国のエネルギー政策は、大きな転換期を迎えることとなりました。１９９７年の第３回気候変動枠組条約締約国会議（ＣＯＰ３）で策定された京都議定書において、我が国は、温室効果ガスの６％削減が目標におかれ、政府は「安全性の高い原子力立地」を推進してきましたが、震災後は、国内の原発が相次いで停止され、現在日本の電源の９０％以上を火力発電に依存する事態となり、省エネルギーの徹底と再生可能エネルギーの導入拡大が急務となりました。
このような背景を踏まえ、長年廃棄物問題に携わってきた私たちは、３Ｒに関する豊富な知識・実務経験をもって、３Ｒ技術の調査・研究、低炭素型３Ｒの普及・啓発活動及びエコタウン事業の支援等を通じ、循環型社会の形成を図るとともに、地球温暖化の防止に寄与することを目的に「一般社団法人低炭素社会推進機構」を設立いたしました。

２０１７年３月１５日
一般社団法人低炭素社会推進機構
代表理事　原　英和

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